2017年3月7日火曜日
Netflixを試すなら…独断で選ぶ今の世界基準ドラマ3選
"Netflixのコンテンツそんなに面白いのか?"という質問をいただいたので、もう少しばかり。
ここのコンテンツが新鮮だったのは「有料直契約のため広告主に媚びる必要がない」「大衆が見る地上波ではない」ために結構エログロ描写が鮮烈であることだ。もちろん、単なるコケ脅しのような低レベルな描写は少なく、ストーリー上の必然性のある形で示されている。「映画や"日本のテレビ"では描けないね」という大人向けの内容を描くことができるので、そこが面白い。(そして、それに魅力を感じて一流の製作者が移動してきている)
具体的に何か見てみようかな、という人にはまず「ストレンジャー・シングス 未知の世界」をお勧めしたい。
2016年のNetflix独自コンテンツで全8話だが、アラフォー世代を中心に大人気となり、2017年11月のシーズン2公開が待たれている。人気の原因は、グーニーズ、ET、スタンドバイミー、X-fileを足して4で割ってちょっとオシャレにしたような、万国共通おじさんホイホイ、コテコテの80年代回顧調。そこを露骨に狙ってくるか、というビジネス的な戦略にも感心できる。描写があまりエグくない点も、ビギナー向けかと思う。一応ホラーではあるが、怖いうちに入らないレベル。(これ8話見て、1ヶ月1000円程度で解約しても十分ペイすると思う)
https://www.youtube.com/watch?v=_QVUSdg4-2U
続いて、僕が最初にNetflixで見た作品でもある「ナルコス」。
コロンビアの麻薬王パブロ・エスコバルを描いた実録物で、これは内容が「エグい」。超大人向け。80年代のコロンビアが怖すぎでトラウマになるレベル。しかし、作品のクオリティは映画レベルの高さ。パブロ・エスコバルはアメリカでは誰もが知ってる有名人(犯罪者)でもあり、そういう意味での「常識」を知ることもできる。なお、ドラマの半分はスペイン語シーンで、この辺にはヒスパニックへの拡大を狙うビジネス戦略が透けて見える。これを見たラテンアメリカの人は怒り出さないのだろうか、とは思うが。すでにシーズン2まである。このあとシーズン3と4を作るらしい。
https://www.youtube.com/watch?v=S5sdYE7a3KU
3作目はエグくない方に戻る。「ザ・クラウン」。
これはイギリスのエリザベス2世が戴冠する前後を描いた「大河ドラマ」的な内容。Netflixが最大の制作費を注ぎ込んだとかで、2016年のゴールデングローブ賞でベストドラマを撮った。その際、スピーチで企画段階から受賞を狙いに行った、と社長が話していた。受賞したいがために、逆算で世界一有名な主人公を選んで企画したらしい。主人公の女性(クレア・フォイ)は実物よりも美人。お話的には子供と一緒に見ることができるレベルながら、「皇室と人権」というテーマは重く(実は「退位」も一つのテーマになっているので)今の日本人こそこれを見たら良いのにね、とも思った。好評らしくシーズン2製作決定。
https://www.youtube.com/watch?v=at53Mhk8wg8
とりあえず、このくらいで。
(注:上の三つのドラマにも増してブレイキング・バッドは凄いと思うが、これはNetflixの自社制作ではない。あと、世界的な知名度・人気ではHBOが作っているゲームオブスローンズが最強。)
あと、Netflixは硬派なドキュメンタリー作品を自社でたくさん手掛けている点も補足しておきたい。「憲法第13条(黒人問題)」とか「ホワイトヘルメット(シリア問題)」とか。NHKスペシャルを更に乾いた感じにしたものが多い。こういうのを見るのも勉強になる。(ただし、公平に見て、NHKスペシャルは、ネットフリックスのドキュメンタリーと比較しても遜色ないと思う)
2017年3月2日木曜日
第二言語学習の科学とImmersionとLA LA LAND
本記事で言いたいことは「"LA LA LAND”を娘と映画館に見にいって嬉しかった」ということだけなのですが、照れ隠しがてらに前置きとして英語教育・勉強話をつけました。長くてすみません。
この1年間は自分と子供を使った「第二言語学習」の実証実験的な期間とも振り返ることができる。
ちょうど滞米10ヶ月目くらいのタイミングで名著とされる『外国語学習の科学ー第二言語習得論とは何か』を読んだら、自分たちが経験したり不思議に思っていたことがズバリ整理されていて大変有益だった。
この本においても、以前に読んだ元エール大学の斉藤先生の『世界の非ネイティブエリートがやっている英語学習法』の本でも、共通して強調されているのは語学学習におけるImmersion(イマージョン 解説はココ)のパワーである。
Immersionは唯一の解ではないし、Immersionだけでは不十分なのだが、この方法にはパワーがある、ということは自分たちの経験からも実感できる。
子供は学校で一日6時間のImmersionをすると英語脳になって帰ってくるし、自分も合宿に参加して6日間24時間英語しか使えなかった時は少しだけレベルアップした気がした。
子供は学校で一日6時間のImmersionをすると英語脳になって帰ってくるし、自分も合宿に参加して6日間24時間英語しか使えなかった時は少しだけレベルアップした気がした。
ちなみに、ここケンブリッジ市の小学校には”SEI”という外国人の子供向けの英語クラスがあり、子供もそこに通っている。この名称は"Sheltered English Immersion”の略だ。科学的な知見を用いて教育を行うことに熱心なこの市がクラスの名称にImmersionを使っているのだ。
とはいえ、Immersionは留学や海外生活といった特殊な状況が揃わないとなかなか実現できない。
そこで代替的な方法として思い浮かんだのが「映画館で英語の映画を字幕なしで見る」ということ。「大画面・大音量に没入して英語を浴びる」のは英語のImmersion学習だ!という解釈だ。
これはこじつけているだけで、実際は「字幕なしでほとんど意味が分からず落ち込むだけ」だったりするのだが、やらないよりはいいと思う。
残念ながらアカデミー賞は逃してしまったが、娘(幼稚園年長)も「見たい!」ということなので一緒に"LA LA LAND"を見に行ってきた。(家でよく親にサントラを聴かされていることが原因かと思料)
| ハンバーガー屋さんの看板が授賞式の混乱をネタに。 |
Immersionの効果はともかく「一緒に映画館で”LA LA LAND”を見た」という経験がPriceless。
ちなみに『外国語学習の科学』内で説明されている知見として、アメリカに移民してきた子の英語取得度合いは、親のアメリカ「文化」の選好度合いに比例する、というものがある。スペイン系や中国系だと、「アメリカ文化」を気にせず家で母国語のテレビだけ見て暮らすことも可能であり、そういう家の子供は英語の取得が遅いそうだ。当たり前すぎて知見というほどのことでもない気がするが、そういう点では子供の英語学習に貢献できているかなとは思う。 (事実としては、貢献どころか、ある部分ではもう抜かされつつあるが。)
2017年2月27日月曜日
アメリカでアカデミー賞2017を見た感想 会場にあの巨大企業CEOが…
10年前くらいから映画を見始めて以来、アカデミー賞に注目してきた。この一年はアメリカで過ごし、授賞式も(東海岸のテレビだけど)Liveで見ることができたので、日本から見ていた時には気がつかなかったことを中心に記録をまとめた。
1:現地の人は「アカデミー賞」と言わず「オスカー(ズ)」ということが多い。
街の人に「Academy Awards」と言ってもあまり通じない。Oscars という方が通じることが多く一般的に使われている気がした。(注:調査サンプル少ないので印象論)こうなると、なんかアカデミー賞と口にするのが恥ずかしくなってくる。
2:アメリカではアカデミー賞当日までに見ようと思えばノミネートされている全作品を見られる
これ、実は公開日に日米で大きなズレがある現状では日本では不可能なことだ。日本だと、アカデミー賞の結果を「フィルター」として使って、見に行く作品を決める、という流れになる。しかし今年は、作品賞ノミネート9作品のうち7作品を事前に見た(暇なんだね、と言われれば甘んじて受けます)上で賞レースを楽しむことができた。ありがたい。多分今年だけの僥倖。
3:(これも当然ながら)中継は午前中ではない
日本だと授賞式は月曜日の午前中から昼の時間に当たる。僕も仕事中にYahoo!ニュースを気にしていたものだ。こちらだと日曜日、東海岸で夜8時から12時すぎ。西海岸で夕方5時から9時すぎ、ということになる。酒でも飲みながら見るのに丁度良い。反省会やアフターも考慮すると、(当たり前ながら)現場のある西海岸の時間帯がベストだろう。
4:現地のテレビ中継はCMも面白い
日本だとWOWOWが中継するが、こちら2017年はABC放送だった。CMもオスカー仕様になっている。各社とも、若干政治的なメッセージを込めてきたりして工夫しているのが面白い。ちなみにトップのスポンサーはサムソンでVRグラスの宣伝をしていた。Women's Marchを宣伝に取り込むなど日本の電機メーカーを超えたグローバル企業になっていることを感じた。
Googleの特別CM(映画 "LION"を題材)や世論の再統合を訴えるキャデラックのCMも良かった。
5:今年の司会者(ジミー・キンメル)良かった
今年は本番の前からトランプ大統領に対するリベラルハリウッドのプロテストが話題だった。こうなると逆に「どの程度やるか?」が難しくなってしまうところだが、今年の司会者は逃げずに、かつ、いやらしくならずに、よくやっていたと思う。日本に対する自虐的な発言は嫌いだが、日本にはこの塩梅(あんばい)で知的な綱渡りをできる司会者は存在しない。
6:映画界の中心部にAmazonの影が
ゴールデングローブ賞の時もそうだったのだが、会場にAmazon CEOのジェフ・ベゾズが来ていた。これは単なる著名人ゲストとか、金を払って来ているという訳ではなくて、同社が映画そのものの制作を手がけ、その作品がノミネートまでされているためだ。逆に、そうでないと、この栄誉ある会場には入れない。Amazonの多方面への拡大(垂直統合)はここまで来ている、ということだ。Content is King を理解し、ここを抑えに来ているのだ。Netflixとの戦いが熱い。
7:結果について一言二言
作品賞は"Moonlight"。
全般的に大本命だった"LA LA LAND"が苦戦した、という結果になった。トランプ効果でのリベラルバネ、あるいはド本命に対するアンチ票が働いてしまったのだろう。"Moonlight"も見たし、経緯やテーマからも佳作だとは思うけれど、作品賞は本命"LA LA LAND"で良かったと思う。ただ監督は32歳と若いことだし、まだまだ上を目ざすモチベーションが残って良かった、と解釈したい。
このブログでも過去に推した”マンチェスター・バイ・ザ・シー”が、主演男優賞は固いところだったとしても、脚本賞まで取れたのは嬉しい。事前に僕は「この作品を監督・脚本したケネス・ロナーガンには何か賞あげたい。まあ、監督賞はダミアン・チャゼルだろうから脚本賞が行ければな〜」などと家で呟いていたのだが、それが実現した。
この監督は偉いが、"マンチェスター・バイ・ザ・シー"という映画は主演のケーシー・アフレック(ケンブリッジ市出身・ベン・アフレックの弟。)のキャラクター造形が大きかった(だから賞を獲った)。実際のキャリアで苦労してるせいなのか、本人がそもそもダメな人なのか判然としないが、彼の絶妙な存在感がこの映画を押しあげた。
8:最後に
と、色々あったオスカーだが、最後の最後のオペレーション大混乱が全てを吹き飛ばした感。
この作品賞発表の失敗は歴史に残るだろうし、色々記事も出てるので深くは突っ込まないが、PwCは猛省してください懲戒モノの失態(笑)を。
東海岸の深夜にこの後味の悪い幕切れで、寝つきが悪かった。
2017年2月25日土曜日
ボストンの認可外映画学校
「名画座」の中の「名画座」であり、近所に住んでいたことのある村上春樹もエッセイ内で言及している。熱心な映画ファンならここを目的地に旅行を企画することもあり得るくらいの場所ではないかと思う。
「近いからいつでも行けるし・・」と思ってこれまでここに映画を観にいく機会を持たずにきたが、帰国が視野に入ってきたので焦って行って来た。
見たのは、名画「カサブランカ」。
こういう現象がこの地域の「文化」だと思う。季節に応じた色々なイベントをやっており、アカデミー賞の授賞式の日はスクリーンでパブリックビューイングをするらしい。
マルチスクリーンの映画館と比較して、客席数250のこの小さなシアターを維持していくのは、容易ではないだろう。しかし、文化財としてぜひ残して欲しい。
最近、ハーバードスクエア周辺の老舗店舗が閉店になるニュースが多いので勝手ながら心配だ。
2017年1月28日土曜日
新大統領下の映画館で上映後に拍手が起きた"Hidden Figures"
その映画のタイトルは"Hidden Figures(隠されていた人々、みたいな意味?)"
有人宇宙飛行の黎明期にNASAの発展に陰ながら尽力した黒人女性エンジニア(というか数学者)達のキャリアを描いた、事実に基づく映画だ。
映画としては、それほどドラマチックでもなく、ご都合的な展開もある。さらに、黒人英語とサイエンス英語が聴き取れないので、正直申し上げて僕は中盤10分ほど寝落ちするくらいだったのだが、後半から最後に掛けてストーリーと観客はなかなかの盛り上がりだった。
話の舞台は約50年前。当時のアメリカが、ひどい差別問題を抱えながらも「科学の発展(宇宙飛行)のため、人種の垣根を超えて協力していこう!」と奮闘していたことがよく描かれている。NASAの中でもトイレやらコーヒーサーバーは人種別、論文に貢献しようが黒人だと名前は出ない、などまあそういう時代だ。しかしそれを、自らの手で変えていく時代でもあったのだ。
本作は、皮肉風に言えばいかにもリベラルハリウッド的な「ポリコレ」映画ではある。しかし、2017年、大統領側近が「オルタナティブファクト」などと言って事実から目を背ける時代となったコンテクストでこれを見ると「この時すでにこんなとこまで来てたのにそこから50年後のアメリカ、どうしてこうなった...」という感想ばかりが僕の頭を巡る。主人公が「科学者」というの点も、現状においては特別な意味を持ってくる。(これに関し、今最新のアメリカの知識人の話題としてこの記事あたりは読まれておくといいかもしれません)
多分、真面目なケンブリッジの観客達もトランプ政権ストレス(注)の中でこの映画を見て「そうだよ、これがアメリカだよ!アメリカの良いところってこうだったよな!」と思ったに違いない。だからこそ、上映後に拍手が起こったのだと思う。
そういう意味で、本作は2月発表のアカデミー賞(作品賞にノミネートされましたね)では台風の目になるかもしれない。実際、本作の興行収入は予想よりも好調らしい。なお、決して説教くさい暗い映画ではなく、ファレル・ウィリアムスの音楽でノリノリの明るい映画です。
(注)日本だとどういう報道になっているか全く見ていないのでわからないのだが、実際、現地でのトランプ大統領下での一週間は政治がグダグダで、やってることも「本格的にヤバいなこれは」と感じることばかり。
2017年1月9日月曜日
年末年始「ディズニーアニメーションスタジオは神ってる」と企業人として思った
年末年始に、2016年にアメリカで公開されたディズニーアニメを二本、家族で見た。ZootopiaとMoana。
Zootopia(ズートピア)はNetflix(英語字幕)で。
Moana(モアナと伝説の海)は近所の映画館で。(アメリカでは2016年11月公開。日本は2017年3月)
どちらの作品も素晴らしい出来栄えで、思わず「ディズニー神ってる…」と2016年の流行語で呟いてしまった。
しかし、こんな高クオリティの作品を年間に二つも出せてしまうディズニーアニメーションスタジオは「神がかり的に運がいい」というわけではなくて「組織としての実力」があるのだと思う。
どちらの作品もクリエイティブ面はジョン・ラセターががっちり統括して、監督や脚本は複数の精鋭を集めて合議のチームプレイで作っている。さらに外部からも一流のアーチストを起用している。それだけの資金もある。
やはり「神ってる」としか言いようがない。
日本にも「ポスト宮崎駿」という方が何人か居て、(自分はまだ見られていないのだが)2016年には名作が幾つもあったようで日本人として嬉しいけれど、ディズニー体制のこの巨大さと盤石さを見るに複雑な心境になる。
彼らはさらに社内競合的な別事業部として「ピクサー」も持っているのだから手がつけられない。「経営」「ビジネス」「コンテンツ」に興味のあるビジネスパーソンとして、今のディズニーアニメーション映画の体制やクオリティから学べることは多い。
Zootopiaは、評論家筋の2016年のベスト10にほとんど選ばれていたので、慌てて年末に見たのだが「ダイバーシティ」「アメリカ社会」に興味はある人には必見の作品だと思う。大統領選挙の最中にこれを作って出して、結局トランプ当選、という結果は、制作陣のみなさんの心境を察するに悲しいものがある。
Moanaは、1月2日に見た。プロレスファン的にはロック様の起用が話題。我が家的にはミュージカルHamiltonで話題のリン-マニュエル・ミランダが音楽を担当しているというところが興味の的だった。海の映像が美しく「娘の自立」というテーマももちろん個人的にツボでこれもなかなか良い映画だった。学校の娘のクラスでも多くの子が見に行っているようだ。
3月公開の日本版では誰が声優やるんでしょうね?音楽をそのまま聞いた方がいいので、字幕で見た方が良いと個人的には思います。
2017年1月4日水曜日
2016年に映画館で見た新作映画のリストとベスト1
ほとんど私的な記録のための記事になってしまうが、(暦上の)2016年に映画館で見た新作映画&一言コメントをまとめた。(掲載順は2016年1月から自分が見た順)
脚本が素晴らしく巧みな映画。個人的にはかなり好き。多少同社の歴史についての基礎知識要。アップル好きなら見て損はない。
面白かったけど、長かった。悪くはないけれど、同じ宇宙モノなら他にも良いものがあると思う。
渡航前のバタバタで疲れていて、途中で寝落ちしてしまったが、娘と行ったので特別枠。ミラクルステッキライトで応援した。
原作本のファンだったので見に行った。あんまり映画としての印象が残っていない。
--以下アメリカの劇場で見た--
アメリカの映画館で見た1作目。意外に筋が複雑でセリフが聞き取れないために、なんで二つのチームが争ってるのか今ひとつ謎だった。そして2016年、実際にアメリカがCivil war 気味になっていったという。。。
詳しくは別にこのブログ記事に書いたが、美しかったし、日本人として嬉しかった。これが日本で劇場公開されないとしたら損失だと思う。
ニューヨーカーというかアメリカ人の持つ「911トラウマ」を感じた。あと、上映時間が短くてイイ。
荒野の七人、というか七人の侍。英語がさっぱり聞き取れず&ドンパチが凄惨だったという印象。あとイ・ビョンホンがイケてた。
演出が古い気がして、あまり入り込めなかった。映画のオチの部分の仕掛けを事前に知らなかったのでそこだけ度肝を抜かれた。
もうすぐ日本で公開される。タイトルが微妙にスライスして「ザ・コンサルタント」になっているらしい。内容はありきたりで残念な感じだと、個人的には思いました。
SF。映像と音楽は素晴らしかった。テンポが早いわけではないのに、ストーリーに若干複雑な謎かけ的なところがあり、肝心のところのセリフ理解があやふやだったところが残念。ちなみに、本作の監督があのブレードランナーの続編を撮っている。今後日本で公開。
地味で暗い作品ながらボストンご当地映画でもあり、個人的に推したい想い出深い作品。日本でも5月に公開するとのこと。日本でもう一度見たい。
見る前の期待値からして高かった。映画を見始めた最初は半信半疑だったが、見終わっての感想「この監督、強運&天才!」。二回目も劇場で見たい。サントラが聞きたいがためにSpotifyに加入したほど音楽も良い。
評論家筋からの評価が高くアカデミー賞に絡んでくるかもしれないとのことで見に行った。佳作な気もするが、何しろ黒人英語の会話の聞き取りが難しく、ほとんど何を言ってるのか分からず落ち込んで帰宅。
さて、2016年に見た新作映画の中でのマイベストはLA LA LAND。
過去8年、年間マイベストを勝手に選んできたが、大体暗くて陰鬱な作品が多かった。おそらく自分がそういう性格なのだと思う。
しかし、このLA LA LANDは珍しく陽性の傑作だった。2月から日本で上映するそうなので、少しでも気になる方はぜひ見に行ってみてください。デートでも子供づれでもOKです。見終わったあと、淀川長治先生の名ゼリフが脳内に浮かびます。
それにしてもこの作品、日本だけ2月公開で、世界の他の国は(韓国も含めて)大体12月のホリデーシーズンに盛り上がっている。興行上の事情はわからないではないけれど、文化的な日本のガラパゴス化は(日本が独自の優れたコンテンツを作れることは誇らしい一方で)少し寂しい。
2016年12月22日木曜日
Season's Greetings from Cambridge
意外に静かなものに感じる。
交通渋滞の状況から推し量るに、仕事人が休暇に入るのはかなり早かった気がする。先週末から道路はすき始めていた。その分、年始の立ち上がりが早いようだ。
| La La Land 風な色彩の空@ハーバードのハウス |
| Trinity Church |
下は、今月映画館で予告編の前によく流れていたAppleのCF。(2 min.)
2016年の世相に対するメッセージが込められていると思われる。Apple的にギリギリのところだろう。
ただし、こういうのも「余裕のある」層のスカした自己満足では?という疑念が台頭した年でもあったとも言えるだろう。
ただし、こういうのも「余裕のある」層のスカした自己満足では?という疑念が台頭した年でもあったとも言えるだろう。
ところで、本投稿で99本目。我ながらよく書いた。
おつきあい頂いた方には感謝です。
少しばかりホリデー休暇を取って、年明けから再開予定です。
Happy Holidays and warm wishes for 2017!
2016年12月9日金曜日
ご当地映画:マンチェスター・バイ・ザ・シー Manchester by the sea
マンチェスターというと「イギリス?」と思うが、ここニューイングランド地方に実際にManchester by the sea という名前の街があるそうだ。
今住んでいるところダイレクトにそのものではないが、New Englandエリアの風景が出てくるので、映画の世界に浸ることができる。
| いつもと違う映画館へ遠征(市内のKendall Square) |
あらすじとしては「ボストンで用務員として黙々と働く中年男性(というか、僕と同じ歳の設定だ)が、とある事件をきっかけに、一度は捨てた故郷に帰り人生を見つめ直す・・・」という感じのありがちな感じのものだ。
ただし、町山さんのラジオの紹介書き起こしの記事にあるように、渋い作りの映画になっている。簡単に楽しめる作品ではなく、観た人によって好悪が別れるタイプの作品だとは思うが、個人的にはかなり良かったと感じた。
ストーリー全体からも、一見、無駄と見えるようなシーンからも、監督・脚本の確固とした世界観、人間観が感じられた。たとえば、主人公二人が誰かの家を訪ねた帰りに、「車どこに止めたっけ?」ということで住宅街を下を向きながら歩き回っているだけのシーンがある。やがて車は普通に見つかったが、特にオチはなかった。ストーリーを進める上では全く意味のないシーンだ。しかし、なんとなく「人生には、こういう、意味もなく、オチもないウロウロがよくあるよね」という心象が伝わってくるのだ。
あと、マサチューセッツ州のリアルなワーキングクラスの苦闘を描いていると言える部分もあり、ある意味では「トランプ現象」の下敷きとなった社会を活写していると言えなくもない。誠実な作りのたまものだろう。
今年、僕は、アメリカで英語がわからないままに現地で映画を観ているという特殊な状況にある。その中では、これまで観てきた映画の中で一番素直に「良かった」と言える気すらするほど良かった。ストーリーが比較的シンプルで、セリフに頼る部分の少ない映画なので助かったからそう感じているのかもしれない。(とは言え、現実と回想が行き来してわかりづらい部分もあった)
本作は評判が高く、アカデミー賞に主演男優賞などで食い込んでくるかも、という話もあるらしいが、それも納得の主役ケーシー・アフレックの演技だった。
日本公開日は現段階では未定とのことだが、もししてくれたとすれば、帰国後日本で見られる機会があるかもしれない。(もう一度見ても良いと思っている)
2016年10月31日月曜日
築地ワンダーランドinハーバード
"築地ワンダーランド"という映画が最近、日本で公開されている。
ハーバードの日本研究所で新たに所長になられたベスター先生が出演しているということで、この映画(築地ワンダーランド」の上映会(監督との質問セッション付)がハーバードのフィルムアーカイブであったので、見てきた。土曜日の夕方だったが、場内は8割の入りでアメリカ人の方多し。
こちらの自宅では日本のテレビを見る契約をしていないので、半年以上日本のテレビ番組を見ていない。久しぶりにスクリーンの大画面で見る東京の姿と東京の食(生鮮魚介、寿司、天ぷら・・)に圧倒され、あっという間に上映時間の1時間55分が過ぎてしまった。
海外生活経験から痛感している「東京の食は世界で最高だ!」という思いが、この映画でさらに強化された。それを支えているのが、この映画の主題である飲食店のバックにある食品流通システムなのだろう。東京では僕と同じ街に住んでいるらしい山本益博氏が映画の中で「築地は世界No.1ではない。No.1とは2位がいるということ。そうではなくて、築地は唯一無二」と言っていたが(夜郎自大なのは嫌だが)実際そうだと思う。
上映の後に監督の解説コーナーがある。自分もいろんな映画を10年近く見てきているので「なんでこういう編集にしてるのかな、意図は何なのかな」などと(僭越にも)思うことがある。質疑応答コーナーにより「なるほど、それでこういう編集になっているのか…」と鑑賞後に答えあわせができるのも嬉しい。
監督は「人と人とのふれあい、たましい、鼓動」を描くことに力点をおいた、とおっしゃっていた。一方で、自分は映画を見ながら「この日本の水産物流通の独特のバリューチェーンの分担の仕方は面白いなぁ。プライシング機能、フィルタリング機能、帳合い機能、これらをアナログな人の繋がり、人の頑張りで実現してるってところがありえんな…高密度集積の賜物だな」などと感じながら見ていた。僕は標準よりもかなり経済的な人間なのかもしれない。
あとは、久しぶりに日本の映像を見て思ったのは、日本の「張り紙文化」の"謎"さ。築地の市場の取引場に「魚を大切に扱いましょう」というような張り紙がデカデカとあったのだけれど、「ああ、こういうの日本ぽいな」と思った。個人的な解釈では、魚を大切に扱っていない事案があったから注意喚起のためにそう書いている訳ではなく、なんとなく漠然とした一体感醸成のために掲示しているような気がする。小学校から続く「標語」文化の延長だろう。アメリカでも「標語」は見かけるのだが、掲げている目的が日米では違う気がする。
くどくどと述べたが、最大の感想は、焼き魚(特に干物)食べたい、白魚の天ぷら食べたい、刺身食べたい・・・だった。大画面で見せつけられて困った。
2016年10月28日金曜日
2016年の秋、アメリカでこんな映画を見ている
日本で仕事をしていた際は、生活の息抜きとして「映画館」へよく足を運んでいた。
こちらでは「息抜き」という感じではない(なにしろ、字幕が無い、という修行モードになってしまうのでリラックスはできない)ものの、もう8年もやっている生活習慣なので、やはり映画は見ている。うちから徒歩10分のところのシネコンは火曜日は一律4.7ドルという素晴らしい企画をやっている。ありがたい。
日本公開とタイミングがずれている作品を、アメリカにいるために「日本に先駆けて見られる」というのもそれはそれで面白い経験だ。しかし、別にスピード競争をしても意味がないので、やはり字幕付で見てよく味わいたいと思う今日この頃ではある。
以下、秋に見た映画を記録代わりに掲載。
「ハドソン川の奇跡」
個人的に追い続けているクリント・イーストウッド監督作品の最新作。アメリカ在住中にこの監督の新作公開が見られるのは嬉しい。もうあと何本撮れるか、という域の長老だが、前作(アメリカン・スナイパー)に引き続き「アメリカで起きた事件を割と淡々と記録すること」を通じて"アメリカの何か"を記録しようとしているのかなと感じた。具体的には、今回は"911の強烈なトラウマ"とか。
繊細なバランスが持ち味の監督だから、しっかり理解するために字幕つきでもう一度見てみたい。今更ながら役者としてのトム・ハンクスがすごいと思った。
オリバー・ストーン監督、という先入観を持ちながら見てしまうせいか、なんだか随所の演出が古臭いように感じてしまう。題材は実話で現代的にはとてもシビアだ。他の監督(キャサリン・ビグローとか)がこの題材で撮ったらどうだったかな、と思ってしまう。英語の聞き取れない率も高く、それほど楽しい映画ではなかったが、最後の最後のアレは「おおっ」と思った。
それにしても主役のジョセフ・ゴードン・レビット、こういう役柄の方向性で、彼は良いのだろうか。
荒野の7人、あるいは7人の侍のリメイク。評論家筋からの前評判があまりよろしくない。加えて、西部劇のせいか英語のセリフが全く聞き取れない。そこを割り引いても、実際に見終わって「この映画のテーマはいったい何だったの?」という疑問符が残った。「この7人は米軍の暗喩か?」とも思ったがそれは牽強付会過ぎるだろう。
一つのトピックスとしては、イ・ビョンホンが脇役ながらも良い役で出ている。ハリウッドのアジア人俳優軽視はエンタメ界の暗部らいしので、そういう点では良いことだと思う。
あまり見るつもりはなかったもののご近所出身の「ベン・アフレック」が主役だから見に行くか、と思って見に行った。ベン・アフレックもアカデミー賞を獲った「アルゴ」やら、好演だった「ゴーン・ガール」など最近良いキャリアなのに、なんでこういう「これと言って取り柄の少ないアクション映画」に出るのか、と見る前から思っていたが、見た後の感想も同じだった。「会計士兼殺し屋」という新機軸以外に目新しいところなし。「セッション」のJ・K・シモンズが出てたのが目に止まったくらい。
ベンアフは、来年、自身の監督作があるようなのでそれに期待したい。
追記:今シーズンのアカデミー賞レースでは、"セッション"の監督が作った新作、LA LA LANDというミュージカル作品がたいそう前評判が高い。これが楽しみだ。あとは、バースオブアネイションと沈黙は見ると思う。あとは、ディズニーのモアナ、、とか。。(以下略)
2016年10月13日木曜日
70mm上映でノーラン監督のインターステラーを見る
一応、普段は話題の汎用性を多少意識してこのブログ記事を書いているが、たまには、個人的趣味全開の投稿を。(映画に興味のない人は、飛ばしてください)
9月、近所のSommerville Theaterで、70mm映画祭というイベントがあった。日本では見ることのできない70mm上映は、映画好きには感動モノの企画だ。ちなみに今年の作品ラインナップは、「スノーホワイト」「ウェストサイドストーリー」「ベン・ハー」「トロン」「ワイルドバンチ」など。
何を見ようか…と考えたが、「インターステラー/Interstellar」を選んだ。実は、既に日本で二回も劇場で鑑賞済みなのだが、フィルム撮影へのこだわりを持つクリストファー・ノーラン監督の作品を70mmで堪能したい。
というか、「インターステラーを 70mm上映で観た」というのは日本だったら映画オタクの間では多少誇れる経験(ただし、それ以外の人からはどうでもいい経験に過ぎませんが)だと思う。タランティーノの作品(ヘイトフル・エイトとか)があれば、それでも良かったのだが無かったのが残念。
平日の夜19時30分からの上映で、劇場はウキウキの観客(自分含む)一杯。この空間に居られることが嬉しい。客層は結構若め。そしてここはいつもそうだが、ほぼ全員くらいに白人。
上映前に支配人が壇上に出てきて口上を述べる。「ノーラン監督は音響にも凝ってるからね〜。今日はニューイングランド随一の音響を持つ当館(注:本当かどうかは不明)は、サウンドシステムをノーランセッティングに調整済みです!」などと言っておりますます楽しみになってしまう。
感想。
70mmは、縦が少し大きい。画面に埋没できる感が少し違う。そして、この映画(というかクリストファー・ノーランの作品全般?)については、哲学的なテーマがどうこうよりも、思わせぶりな映像美と、劇伴の作曲家ハンス・ジマーの音楽センス、この二つがその魅力の大部分ではないかと思った。特に今回、字幕がなくセリフが追えないこともあって、余計にその認識を強く持った。そして「宇宙や物理の理屈をセリフで説明するSFを字幕なしで理解するのは自分の実力ではまだ無理」ということも再確認した。あとは、個人的には、女優のジェシカ・チャスティンが好きなのでこれを70mmで堪能できて良かった。
それにしても観客のアメリカ人は上映中によく笑う。「この映画なんて笑うところほとんど無いだろう」という作品ながら、家族のやり取りやTARSとの会話での「気の利いたセリフ」程度でよく笑っていた。
こんな上映を見て歩いて家まで帰れるのだから、良い場所に住んだものだ。
2016年9月14日水曜日
映画 "KUBO and the Two Strings" 制作チームの心意気に応えたい
こちらでテレビを見ていた時か何かにCMを見て「何これ、日本ぽい映画じゃん!」と偶然知った "Kubo and the Two Strings"という8月全米公開の映画。
見た人たちの間での評判がとても良いというWEB記事が多かったこともあり、映画館へ行ってきた。基本的には、子供が楽しめるアクション映画なので、ストーリーは比較的簡単。字幕なしでも結構分かるのが助かる。
話としては、完全に日本(中世)を舞台にしており、アメリカの製作チームが作っているにも関わらず、変な違和感を感じるところがほとんどない。「よく研究して作ってくれているなぁ」と素直に感心した。話の背景に「お盆」があるのだけれど、よく分かってくれている。強いて言うと、ここまで日本を研究しているのに、主人公の名前がなんでKuboなのか(この呼称にはあまりストーリー上に意味が感じられない)なぁというくらい。最初「三味線なのにTwo Stringsとは、やっぱりアメリカ人は分かってねぇな」と思ったのだが、映画を見るとそこには意味が込められており、この造り手はそういうレベルのミスをするような人達ではないのだと感服した。
ストーリーもさることながら、ビジュアルがとても美しい作品。ぜひ日本でも公開して大画面で上映してほしいのだが、現時点では日本での公開は決まっていないらしい。ビジネス面での事情(興行収入が見込めるかという問題)だろう。詳細はこの記事あたりを参照。声優でマシュー・マコノヒーとシャーリーズ・セロンを起用しているくらいだから、そもそもは決してニッチなマニア狙いの作品ではないはずなのだが、最近、大作であっても日本では公開されない例も珍しくないので心配だ。主人公の名前ごと変えるとかして、マーケティングを頑張ってください。
というか、2016年現在、映画ビジネスの立場で考えれば、異国を題材にするならお財布の圧倒的に大きい「中国」を使うのがリアリズムとしては正しい。(実際に最近はこの風潮は顕著だ)そんな中「敢えて」日本を題材にしてくれたクリエイター達の心意気に日本市場が応えてあげてほしいなぁ、と思う。
| 市内のショッピングセンターの看板より |
ちなみに、マシュー・マコノヒー(最近、売れまくりですね)が演じている作品内のキャラクターはなんとなく本人の雰囲気あり。そして、シャーリーズ・セロンのキャラクターは、声といい今回の作品内での役割付けといい「マッド・マックス 怒りのデスロード」のフュリオサに感じられて仕方なかった。
ところで、秋になり映画界のシーズンが本格化してきた。近所の映画館に並ぶ今後の公開作宣伝ポスターを見るだけでも焦ってくるくらい、興味を引かれる作品がこれから次々に登場してくる。滞米前半は意図的に映画活動を抑え気味にしてきたが、これからはどんどん見ていきたい。とりあえず、マーチン・スコセッシ監督の「沈黙」(遠藤周作)が最大の楽しみ。
追記:本作のエンディングに流れるビートルズの「While my guiter gentlly weeps」の三味線バージョンがアレンジが素晴らしい上に、歌詞と内容のシンクロもあり最高過ぎる。これはアカデミー賞を狙えるるレベルと感じる。
2016年8月17日水曜日
夏の風物詩に"Jaws Weekend"という洒落た街
JAWS WEEKEND!
Join us for our annual summer tradition of presenting a beautiful 35mm print of Steven Spielberg's classic on our BIG screen!
ケンブリッジの隣町のサマービル市にはサマービルシアターという老舗名門映画館がある。この映画館は70mmフィルムの上映ができるし、独自の旧作ラインナップもあるし、とにかく素晴らしい。70mmフィルムの上映は、日本ではもはやできない。この貴重さについてはこのあたりを参照ください。
映画通の人なら「この映画館のためにここのエリアに住みたい」という人もいるだろうと思う。僕は年間20本は映画を見る生活を数年間続けてはきたものの、そこまでのハイレベルな映画ファンではない。それでも、この映画館の価値を理解することくらいはできる。
その素晴らしさの一端が、毎年夏の恒例という「Jaws Weekend」で、日本でいうお盆あたりの時期の週末に映画「ジョーズ」を入場料7ドルで35mmフィルム上映しているとのことだ。こういうイベントがあること自体に地域の映画愛を感じ、サブカル人間として感無量だ。
40年前の作品にもかかわらず、意外にも客層の中心は20代、30代の友人同士やカップルだった。そして、エスニック的には白人ばかり。地元民ばかりで観光客もおらず、僕はかなり浮いていたと思う。まあ、スピルバーグとか映画とかって、そういう文化なのでしょう。冒頭、シアター側の人が挨拶して「携帯のスイッチを切ってね」「声出してもいいけど、あんまり騒ぎすぎるなよ」的なことを言っていた。
ところで、この作品「ジョーズ」は、全体的に「お約束演出」の宝庫(「志村、後ろ、後ろ!」的な・・)で面白い。そして、ラストシーンで、署長が鮫を仕留めるところで観客一同拍手喝采。このお約束感が夏のイベントに向いているのでしょうか。
ただし、映画内の英語がほぼまったく聞き取れない事に軽くショック。最近、ニュースとかドラマでは「結構聞き取れるようになってきたかも・・」などと思い始めていたリスニングへの自信が、映画内ラストの鮫の成仏シーンのごとく見事に粉砕された。古い映画でもあるし、録音状態のせいだと思いたい…。
さて、このあたりの夏は、屋外での旧作の野外上映イベント(例:「グーニーズ」とか「トイ・ストーリー」とか)も多く、映画との付き合い方に風情を感じる。日本での旧作上映だと、物理的に人口の多い60歳以上が昔を懐かしんで集まる、となるところ、こちらだと若い人が普通に旧作を愛でている印象がある。良い悪いではなくて「日本とアメリカは年代別人口構成が違う国だな」と(比較的若者の多い東京から来た自分であってさえも)思うことが多い。特にケンブリッジは学生が多いから若い。ちなみに、早朝の公園にジョギングに行っても「日本だと老人ばかりの一方で、こちらだと若者中心」というのが実態です。日本は老いている。
| 野外上映でグーニーズを見るの図 |
映画に話を戻すと、こうしたイベントで選ばれているタイトルとしては、それほどサンプル数でないが、スピルバーグの作品が多いな、という印象がある。スピルバーグは、国民的作家という意味で、山田洋次的な位置付けかな、と思った。
追記:2016年、日本でもジョーズ野外上映イベントはあった(ここ)ようで、ここのイベント(あるいはアメリカの伝統)となんらか関係あるのかが気になっている。
追記:2016年、日本でもジョーズ野外上映イベントはあった(ここ)ようで、ここのイベント(あるいはアメリカの伝統)となんらか関係あるのかが気になっている。
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