2016年9月2日金曜日

娘(5歳)、大学での発達心理学実験に被験者として参加、にアテンドする


夏休みのある日、「時間潰し」と「研究活動への貢献」を兼ねて、ハーバード大学で行わている発達心理学の実験へ娘を協力させるために連れて行った。

この実験を知ったきっかけは、近所のお祭りで学生がブースを出して勧誘していたことだ。意外に「食品スーパーの前の掲示板のチラシ」とか「お祭りでのブース」などの(リアルな)場所で面白い情報を見つけることが多い。こちらでは、ITは日本よりもよく活用されているという認識もあるのだけれど、地域の面白情報はリアルの張り紙が良い情報源になっている。このため、主夫としての買い出しの際、掲示板をチェックすることをルーチンにしている。実際、結構な回転率で情報が変わっている。イベントの内容もなかなかプログレッシブなものが多く、見ているだけで興味深い。

こういうイベントに自分から首を突っ込んでいくかどうかが、海外駐在ライフの中身に大きく影響するように思う。そして、それができるかどうかの大部分はやはり英語力に掛かっているのが現実だ。もし、そこが弱かったら、自然と引きこもり的な暮らしに傾いてしまうだろう。






話がそれてしまった。僕も偉そうなことを言える英語力ではないので、申し込みのやりとりには(電話を避けて)電子メールを使った。子供も英語を良くわからない状態なので、その事が実験に影響しないか心配で確認したところ「今回は抽象的な時間概念についての実験で、iPadのゲームを使うものだから大丈夫」とのことなので参加してみることにした。

実験自体は、特段に予想外のこともなく、ある意味では粛々と終わった。主催は認知科学系の実験室で、担当の若い院生さん達は、子供の扱いに慣れていた。担当院生の英語のインストラクションに基づき、淡々とタスクをこなす自分の娘を別室のモニターカメラから眺める、というのは文芸映画内のワンシーンのような "weird" な(奇妙な)経験だった。



三つほど気づいたことや意外だったことを残しておきたい。

一つは、僕自身もリサーチャー的な面を持っているので、その視点で興味ぶかかったこと。調査の前提となるフェイスシートの質問構成だ。親の学歴、民族、宗教を申告する欄が(ちなみに、家庭で一つではなく、父母別にそれぞれの解答欄が)あった。これを分析にどう使うのか興味がある。参考にすべく、調査票のこのページはこっそりと写真に撮らせてもらった。

一つは、この研究室の過去の卒業生の写真つきボードがあったのだけれど、とにかく Alumniは「中国系」の方が多い。アジア系は理系が強いとは知っていたが、数十年したら中国からノーベル賞が出てくるであろう。それを「予想外」とは言えない、と分かった。



もう一つは、子供にお土産をたくさんくれたこと。さすがハーバードというべきか、結構な予算を確保して実験をしているのだろう。シール、ぬいぐるみ、お小遣い、まで頂いた。




この実験が活かされた論文が出たら教えてくれるとのことなので、(理解できるかどうかわからないが)読んでみたい。自分の娘が実験に参加しているとなれば、多分、真剣に読むと思う。

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