2016年9月12日月曜日

Baseball 第3章 シティオールスター戦 -野球の季節、野球クエストの終わり-


さて、いよいよシティ・オールスター戦の日がやってきた。どんな大会なのかさっぱり分からないながらも、いつも練習していた最寄りのグラウンドが会場だったのでその点では安心だ。到着すると、父母による売店でホットドックやハンバーガーを売っていてちょっとしたお祭りムードだ。これまで半年間に出会った親御さんやコーチなどがたくさん来ている。伝統のある地域行事なのだろう。こういうところに参加できただけでありがたい。たまたま、子供がいて、野球をやっていたからこその事であり、自分自身の成果でもなんでもないのだが、とにかくありがたいことだ。

売店です。ホットドック1.5ドル。(味の問題ではく)最高にうまい。



「ユニフォームは試合当日に配る」という事だったが、グラウンドに行ったらコーチがいて先着順、みたいに適当に一つくれた。という事で、今回の背番号も「気まぐれ」に決まった。日本のチームだとユニフォームの授与式的なものもやっていたし、小学生でも背番号にはある程度重みがあったが、ここではそのあたりとてもライト(light)である。「チームが先に存在して、メンバーがそれを背負う」というような感覚はあまりなく、あくまで「個人」なのだろう。そういえば、シーズンを通じてコーチ陣は子供と同じユニフォームを(たとえ公式戦であっても)着ない、というのもアメリカと日本の違いだ。こういうところにも、何か両国の根っこの違いが反映されているのだろう。

試合開始時にちょっと驚いたのは一試合ごとに律儀に「国家斉唱(正確に言うとアメリカ・ザ・ビューティフル、の方)」と「911の犠牲者への黙祷」をした事(試合は9月10日だった)である。司会的なことをしていた審判委員みたいなおじさんがマイクでいきなり歌を独唱したのには更に驚いた。他のことは適当でもこの辺のことを揺るがせにしないというのはここの文化のだろう。

今日ばかりは審判も本物。


長男も、サードで6番で先発させてもらった。試合の方では、最終盤にうちの長男のプレーをめぐり審判の判定が覆えるという予想外の事があり、これを通じてやっぱり「野球」と「ベースボールは違う」のね、と思ったり、コーチやチームメイトの父母の皆さんから子供への熱い激励をもらったりもしたのだけれど、野球の細かい話になるので詳細はここでは控える。帰国して野球関係のお知り合いの方にお会いしたときにでもお話したい。



結局、こちらチームの練習不足がたたってか、一回戦で敗北となってしまったが、親子共々本当に良い経験をさせてもらった。

思えば、半年前には何もわからずにここに来て近所を歩いて野球少年を探すところから始めたのにも関わらず、結局オールスター戦にまで出ることができた。小さなリーグではあるけれど、日本の野球をアピールすることも多少は出来たかなと思う。リーグのコミュニティには本当に暖かく迎えてもらった。中でも、当方ジャパンとは文化がかなり違うと思われるイージーゴーイングなラテン系のファミリーからすごく応援してもらったことが印象に残る。(真逆なだけに、憧れがあるのかなぁ、とか。逆にこちらもラテン系のノリを羨ましく思う部分も多いし。)


戦い終わってタッチ



野球についてはまたここで書くかもしれないが、リーグ/試合としては一旦これで終わり。秋冬のスポーツを考えなければならない。

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