2016年6月29日水曜日

トランプ候補が(リベラル)ボストンへ来るというので野次馬しに行く

こちらでの滞在が偶然、四年に一度の大統領選挙と重なった。興味を持ってはいるものの、日常生活ではそれほど選挙を感じることはない。「サンダース支持」の看板がポツポツあるな、というのと、車のバンパーに候補者支持のステッカーがいろいろある、あとは現地のニュースと新聞で見るくらいだ。(共和党がトランプに一本化された時は大ニュースになっていた)

そんな中、「トランプ氏本人がボストンへ来る」という記事をBoston Globeで見かけた。非公開の資金集めパーティーをビジネス街の高級ホテルで開催するらしい。一人100万円で本人と写真が撮れる、とかカップルで250万の席があるとか。そしてソーシャルメディアを見てみると、(予想通り)抗議活動の予感がある。「ボストンを汚すな。来たら◯◯◯ぶつけてやる」とか。物騒だ。その日は、個人的にタイミング良く、予定的にも足を向けられるところだったので、現地へ向かってみることにした。(僕はもともとが、野次馬なのです)

道路封鎖に備える自転車隊。下は防弾チョッキでした。




晴れた平日の午前10時、(会合自体は12時スタート)現地へ向かってみると既に抗議団体が到着し、活動を開始しいていた。ボストン警察が大量に出動はしているものの、それほど緊迫感はない。ノコノコと抗議団体の隣まで行ってメッセージを聞いていたら若者から"あなたも参加して!"と言われる始末。それは丁重にお断りした。人数的には70人くらいで、予想していたほど多くはない。日本のデモ活動の方が人を集めている気もする。ただし平日の昼間であることを考えると、少ないとも言えないかもしれない。若い人が多く、ノリが明るい点は日本と違う気がする。


本人到着・開始の1時間前くらい。この後もう少し増えた模様


気勢を上げる声としては"Donald is a fraud!"、プラカードには “Boston against hate” “Boston rejects racism”などとあり、先生の団体、ソーシャルワーカーの団体などの旗も見えた。あと、メキシコと中国の国旗が掲げられていた。前者はよく分かるが、後者はなぜだろう。団体がシュプレヒコールを叫ぶ中、映画から出てきたような物凄い富豪風の夫婦がホテルに入っていくのが見える。

一人一人演説をかましているので聞いた。


ご本人の到着時刻が迫り、ちょっと緊迫感が出てきたところで、個人的に次のアポイントの時間が迫ったために、その場を後にせざるを得なかった。(その後も含め、本件のニュースはこちらから)

抗議活動として日本と何かが大きく違う、という程ではなかった。ただし、一つ気がついたことがある。


この70人くらいの抗議集団はホテル正面の通りを挟んで向かい側のビジネス用のビルの敷地内でずっと活動していた。神経質でリスク回避的な日本の企業や不動産管理会社、警備会社だったら「私有地ですからここでやらないで下さい」と追い出すところだと思う。ただし、そうした様子は見る限りなかった。意図的に許したのか、市民の政治活動を尊重する習慣からか。そこのところは分からない。 

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