2016年4月22日金曜日

「笑う食卓」のお陰でクルーゼで炊飯、おにぎりで活力



小さい子供を含めて初めて家族で海外で暮らすとなると、健康、すなわち、食は大事なのは言うまでもない。「主夫」としてこの維持防衛は大きな課題だ。

僕は「料理が得意」と胸を張れるほどではないが、好きで苦にならないので、日本でもそれなりにやっていた。料理だけでなく、食品スーパーに行くのも好きで、多分中年男性としては相当な高頻度で食品スーパーに通っている部類の人間だ。男性同年齢帯食品スーパー滞在頻度偏差値70は超えているだろう。今回、旅行でなくて生活するということで、食品スーパーに通える事が嬉しい。

料理を覚えたのは社会人3年目くらいからで、理由は特に覚えていない。おそらく、池波正太郎や村上春樹などの僕な好きな作家が食を大事にしていて、作家自らも料理ができる、ということに影響されたものと思われる。我ながら、割と単純に「憧れの人」を真似するタイプの人間だ。

ということで、渡米にあたって料理道具を自ら幾つか選んで持参したのだが、スーツケースの中には8年来愛用しているクルーゼのオーバルを入れてきた。これのお陰で、到着した初日の晩から米を炊くことができた。

クルーゼのオーバル(煮込み料理をして、一旦冷ましているの図)

と、さらりと書いたが、「土鍋」「クルーゼ」など鍋で米を炊く方法、は覚えて本当に良かったと思っている料理技術だ。特に男性がこの炊飯術をマスターすると「株」が上がると思う。

少し説明すると「研いだ後に、水加減して浸水する(30分くらい)」「蓋をして強火で沸騰させる」「中火から弱火にして湯気が煙に変わるのを待って火を消す(この間、蓋を開けてはいけない)」「5〜10分くらい蒸らす」と、これだけである。慣れると「お焦げ」の程度を自在に調節できる。

この炊飯の方法は、立石敏男『笑う食卓』というエッセイ集で覚えた。この本は理系男子的な発想で、料理全般が説明されている。そういえば著者の立石氏も奥様がやり手の編集長という主夫エッセイストだった。この本、今でも(買取に出さずに)書棚に保存しているくらいに良いエッセイ集だと思っているのだけれど、今、アマゾン見たらレビューが1件しか付いていない。過少評価されている気がする。

アメリカの米は値段は日本と同じくらいのような印象だ。一袋が、6.8kgなので、5kgでの値段に慣れていると少し混乱する。このアメリカサイズの一袋で20ドル前後。日本的な感じの食感の品種もあるし、贅沢を言わなければ美味しい。値段高めから低めまで何種類か買ってトライしているところだ。いずれもカリフォルニア産。高めのお米(「雪のかけら ミルキークイーン」)は日本のものに近い気がする。安めの米は少しパサつくので若干水分多めで炊飯することでいい感じになるように調整できてきた。


日本食材で頼りにしている店(@Cambridge Central)韓国資本経営のようですが。



1年くらい前に見たTVドキュメンタリーで、アメリカN.Y.のブロードウェイに挑戦している俳優の渡辺謙が毎朝、米を炊いておにぎりを作って稽古場に持って行って頑張っていたのを見た。これが、とても印象に残った。小麦とトウモロコシとジャガイモの国に居ても、日本人の活力源はおにぎりだ。我が家もおにぎり中心として健康を意識していこう、と、子供の学校の弁当のため、自分の昼食のため、毎朝おにぎりを握っている。


追記:「寒いらしいし、冬は日本風の鍋でもしようか」と思って、愛用の土鍋も船便に入れたのだけど、キッチンが電熱型だったので使えるか使えないのかやや焦った。調べると、「使える」との情報があったて安心したけど、まだ試してはいない。

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