2016年4月12日火曜日

子供の学校決定、リンジ&ラテンとグッド・ウィル・ハンティング



我が家には8歳と5歳の子供がいるので、アメリカに来た当初の課題の一つは、子供の学校決めだった。日本に居た際にケンブリッジ市の教育委員会に連絡したところ「アポは要らないから、こちらに着いたら事務所へ来い」とのこと。そこで渡米の数日後に事務所を訪ねたのだが、それはハーバード大学の隣にある高校の一角にあるという。(補足説明。このあたり、主に妻がディールを進めております。)

このため、この事務所を訪問する途中で「なんとなく」「通りすがりで」という感じで人生で初めてハーバード大学のキャンパスを通ることになった。なんともすごいエリアに引っ越してきてしまったものだ。ハーバードについてはまた別に書きます。

教育委員会の事務所があるリンジ&ラテンスクール


さて、なぜ高校の建物の中に市の公立小学校関係の事務所があるのか(途中、道に迷って、警備員さんに道を尋ねる始末)と思ったら、この高校は市立高校らしい。東京で言うなら「文京区の教育委員会が東大の隣にある公立高校に間借りしている」イメージなのだろう。

結局、この事務所を二回訪ねて、子供の語学テストをして、受け入れてくれる小学校が決まった。学校は家から比較的近い所だったので一安心。市の普通の小学校で、そこの外国人向け学級に受け入れてもらうことになる。アメリカがそういう国である上に、国際的な研究機関が多いケンブリッジ市の特性でもあるのだろうけど、外国人生徒の受け入れにはとても慣れている感じがある。手続きを進めてくれる側には「特別な事をしている」感は無い。ちなみに語学テストをしてくれた人のTitleDr.だった。言語教育学あたりだろうか。専門家が専門家としての仕事をしているのだろう。

事務所内のパンフレットには多言語の案内があり、具体的にはスペイン語、中国語、韓国語、ハイチクレオール語などがある中で、日本語の案内は無し。ここでの日本の存在感はそんな所かもしれない。これに関係して僕ら親と担当者の面談の際に「通訳要りますか?」と聞かれた。僕らは「要らない」として話を進めてしまったのだけれど、「要る」と言ったらどういう展開になったのだろうか。その事務所に日本語通訳が常駐しているとも思えなかったので、後で少し不思議に思った。電話を使うのだろうか。

ところで、この事務所が入居しているリンジ&ラテンという高校が立派な建物かつクールな名前だということに感心したので初回訪問の後にWebで調べて見た。するとなんと、この高校にはハリウッドの大御所スターで僕も大好きなベン・アフレックとマット・デイモンの幼なじみ二人が揃って通学していたとのこと。なるほど、彼らが脚本(!)と主演をした大出世作「Good Will Hunting(1997)」はここから産まれたのか!と映画好き人間としては妙に興奮してしまった。確かにこの高校は、この映画に出てくる主要舞台のほぼ中心にある。

ケンブリッジでは通称CRLSで通っている。僕らの住居の近くに校舎とは別の立派なアメフトグランドがある。

邦題だと「グッド・ウィル・ハンティング 〜旅立ち〜」というタイトルのこの映画、僕は社会人になった頃にレンタルビデオで見たのだけれど、「なんかマット・デイモンが天才なんだよな」というくらいの印象で、内容はほとんど忘れていた。ボストンが舞台として有名な作品と有名だったので、渡米前に予習として再見したのだが、「二人とも、若っ!」という感想はさておき、内容がボストン云々関係なく、仕事に疲れた中年男性の心にも沁みる素晴らしい作品だった。若い頃に見た作品を40歳くらいで再見すると違った解釈で味わうことができる。これは人生の楽しみの一つだと思う。

それはともかく「グッド・ウィル・ハンティング」はBoston、Cambridgeなどの地域、あるいはカウンセリング、心理学方面に関心ある人におすすめです。いや、関心にかかわらず普通に名作だと思う。助演のロビン・ウィリアムス(少し前に亡くなってしまった…)の演技が素晴らしいのは皆が言うところだけれど、「ダメな友達」役の若きベン・アフレックが見るからにダメそうで、でも、最後にちょっと粋な良いところ見せる、という場面が個人的にはとてもツボだった。

追記:この映画について少し人事管理的に言うと、アメリカという国が「突出した才能」を見つけたら過去の経緯とかグチグチ言わずに、皆で寄ってたかって無理やりにでも「上」に押し上げていこうとするところが印象に残った。

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