MITのコメンスメント(卒業式)は、開会前にメイン会場(チケットが無いと入れません)のキリアンコートを外から眺めた上で、ステージのすぐ裏の講堂のライブストリーミング会場で見た。卒業生とその家族で混雑はしていたけれど、ハーバードに比べたら規模的にはまとまりがあって、全体像は把握しやすい。
今回は、ケンブリッジの地元民、マット・デイモンの登場(帰還)をとにかくみんなして嬉しそうにしているのがどこか微笑ましい。もちろん、僕も野次馬として喜んでいるわけですが。
たとえば、当日朝のボストン・グローブ紙は「本日MITでスピーチをするマット・デイモン氏は、MITではなく、ケンブリッジ市内の"別のとあるカレッジ"に通っていた」とかニヤニヤ感丸出しで書いてる。公式中継の司会者二人もやたらとマット・デイモンに言及していて「昨日はきっと近所のお母さんの家に泊まってるよ」「問題は、ここへは地下鉄(レッドライン)で来るか、U-berで来るかだね」「いや、そこはパラシュートで空からでしょう」とかキャッキャッとやっている。
スピーチの前半は期待に応えて?地元ネタ(例:本当にここの近所で育ちました。昔、兄貴のカイルがMITの廊下に落書きしまして・・云々)を織り交ぜながら結構ゆるい感じで進んだが、後半はしっかり締めてきて、終わったらスタンディングオベーションだった。内容的には、僭越ながら・・・民主党支持のハリウッドスターの典型的なメッセージ(社会貢献を訴え、軽く銀行批判、軽くトランプネタで皆で笑う、など)だった気はします。ちなみに、今回の招聘理由の大きなところとされている彼が立ち上げた社会貢献団体はこちらです。
たとえば、当日朝のボストン・グローブ紙は「本日MITでスピーチをするマット・デイモン氏は、MITではなく、ケンブリッジ市内の"別のとあるカレッジ"に通っていた」とかニヤニヤ感丸出しで書いてる。公式中継の司会者二人もやたらとマット・デイモンに言及していて「昨日はきっと近所のお母さんの家に泊まってるよ」「問題は、ここへは地下鉄(レッドライン)で来るか、U-berで来るかだね」「いや、そこはパラシュートで空からでしょう」とかキャッキャッとやっている。
同時に開催?の卒業50周年の皆様です |
定刻になり、いよいよセレモニーが開幕した。マット・デイモンが掃除夫の姿で現れたら面白い、などと予想していたがそんな「出落ち」をするわけもなく、普通にガウンで総長と並んで入場。スピーチ前の司会者の紹介が良かった。"Ladies and gentleman, please join me in offering a warm welcome to a wonderful kid from neighborhood, who's done a good job and truly has good will. Matt Damon!"
スピーチの前半は期待に応えて?地元ネタ(例:本当にここの近所で育ちました。昔、兄貴のカイルがMITの廊下に落書きしまして・・云々)を織り交ぜながら結構ゆるい感じで進んだが、後半はしっかり締めてきて、終わったらスタンディングオベーションだった。内容的には、僭越ながら・・・民主党支持のハリウッドスターの典型的なメッセージ(社会貢献を訴え、軽く銀行批判、軽くトランプネタで皆で笑う、など)だった気はします。ちなみに、今回の招聘理由の大きなところとされている彼が立ち上げた社会貢献団体はこちらです。
同時中継の講堂でマット・デイモンの後の学生代表(二人)の挨拶、それから総長さんの挨拶全てじっくり聞いたが、とても良かった。部外者ながらも、良い風土の大学だと感じた。特に学生代表の二番目の彼、しっかり「グッド・ウィル・ハンティング」のネタ、それも「そこだよな!」と言う共感度高いネタを絡めてきて、会場の皆さん(僕も含めて)映画を見た人はぐっときていた。
スピーチ中のM.デイモンの後ろ姿 |
他に、個人的に興味深かったことを二つ記録しておきたい。
一つは、式の冒頭の大学のチャプレンの挨拶。キリスト教ではあるのだけれど、ものすごくダイバーシティ(他の宗教の信徒が居ること)に配慮した挨拶だった。おそらく「キリスト」という単語をほぼ使わなかった気がする。さらには「科学者の皆さん、日々、世界の神秘を解き明かしてくれてありがとうございます」などとまでおっしゃるので、「同じキリスト教でも南部のエバンジェリストならそんなことは言わないよなぁ。さすが科学とダイバーシティが売りのMITのチャプレン」と感心した。
あとは、瑣末なところながら、大学のホームページでの案内。「各種、アピール団体の皆様へ。当大学は表現の自由を最大限尊重しています。しかしながら、本日は卒業を祝う場です。メッセージを発したい方には特別に場所を用意しています」的な事が書いてあった。何かうやうやしさを感じさせる英文でこれも妙に印象的だった。
MITを訪れるたび「ここはProgressiveだなぁ」と思うのだが、この日もまたそれを感じたのだった。
MITを訪れるたび「ここはProgressiveだなぁ」と思うのだが、この日もまたそれを感じたのだった。
終わってみると、やはりマット・デイモンの印象が強いMITの2016年コメンスメントだった。地下鉄に乗り家に帰りながら、2016年現在のMITの本物のジャニター(用務員)はどんな人達で何を思っているのだろうか、彼らは大統領選ではどんな理由でどの候補を推すのだろうか、と、ふと思った。
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