2016年5月7日土曜日

ケンブリッジ市のリトルリーグ(少年野球)への参戦 -3- トライアウト編


(この項、–2– から続く)

さて、4月下旬、目標としていたトライアウトの日がやって来た。小雨が降っている上に、前日は20度以上あった気温が急降下してコンディションとしては最悪に近い。親子で会場となる近所のフィールドへ向かった。

定刻の20分前到着で一番乗り。われながら律儀な日本の野球人親子である。日本のようにきっちりと集合はせずに、ダラダラと始まる(ように日本人的には見えてしまう)のがアメリカ流のようだ。

トライアウト!?


トライアウトがどんなものなのか想像がつかなかったのだが、結局今回は「マイナーリーグでプレーできるだけの技術があるかどうかをチェックする」という趣旨で、若干、拍子抜けの内容ではあった。参加していた子の多くは「野球を知らない」レベル。日本少年野球仕込みのうちの長男は、規律、集中力&細かいプレーでハッスルし、自然と異彩を放ってしまう。トライアウト担当のコーチが 「こいつはお前の息子か?Wow!」と目配せと含み笑いをしてくれた。

この日は野球パパも大量集結していた。こういう場でのカジュアルな英語コミュニケーションは僕にとってハードルが高いものだが、これもありがたい試練だと思ってカタコト英語を駆使して話をしてみる。この日話をした、ルークは日本で弟が北海道で働いている、ということで多少日本の野球の練習の厳しさを知っているようだった。あとは「日本といえば、レッドソックスにウエハラが居るよね」というような話もした。お約束感のある話題ではあるが、自由にならない英語雑談力を考えると、かえって助かるものだ。実はコーチやお父さんという「純」地元民との交流は、ビジネススクールや仕事上の外国人との交流よりも、ある意味では貴重な場(でも、会話難易度高し)だと思う。

結局、ドラフト的な指名順位決定はなく、(年齢で決まっている)マイナーリーグのドジャースというチームに決定。チームの帽子とTシャツと靴下をもらう。チームのコーチのJoeから「今日の16時半から練習ね、あと来週火曜日の夕方から試合だから来てね」と言われる。極めてカジュアル・イージーな感じだ。これから約3か月間のリーグ戦のスケジュール表をもらった。

看板の最下段にここが、このリトルリーグのホームだと書いてあります


この段階あたりで分かってきたのだが、このリトルリーグはアメリカで一般的だという「レクリエーションリーグ」というもので、東京で経験していたスポーツ少年団とは全てにおいて大分おもむきが違う。レクリーグはあくまで季節の3か月の間だけに限定して、野球を知る・楽しむことが目的らしい。活動の趣旨に日本のような「野球"道"の入り口」「チームプレーの精神を身につける」といった色彩はほとんど無いようだ。

海外生活が初体験の自分には、どうしても両国の(野球への考え方の)違いが気になってしまう。そのあたりはもう少しじっくり見てから整理して書いてみたいと思っているけれど、どちらが良い/悪いという評価をするつもりは全く無い、ということはここで一旦はっきりしておきたい。

さあ、これから3か月しかない短い野球シーズンが始まる。

この項の連載は続く)

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