2017年1月25日水曜日

アメリカで映画版「沈黙-サイレンス-」を見て沈黙


遠藤周作の小説が原作。

映画界の巨匠マーティン・スコセッシ(ウルフ・オブ・ウォールストリートとか最高でしたね)が、昔から映画化を切望していたという作品で僕も5年前くらいから製作の話を聞いて期待していたのだが、ようやく完成して2017年1月に公開された。

公開に備えてKindleで原作を再読したが、改めてすごい小説だと思った。

1月上旬にアメリカの劇場で「日本人がクリスチャン白人宣教師をめった打ちにしている(どころか処刑しまくっている)」シーンを、ただ一人の日本人観客として白人観客に囲まれながら見る、というのは居心地がよろしくないけれど、得難い体験ではあった。


それにしても感想を簡単に語ることが難しい作品だ。

立場や属性によって大分受け取り方が変わると思う。「非クリスチャン(当然、非カトリック)」「日本人」「原作好き」の自分として、少しボカした感想を言うと、こういう立派な映画にしてくれたことは嬉しいが、全体的には「原作の小説」の素晴らしさを再確認した、という感じだ。

全般的に原作に対するリスペクトが感じられる忠実な映画化なのだが、一番大事なところで映画独自の仕掛けがあって、それはそれで悪くはないのだけれど、釈然としなかった。また、カトリックの教養がある人が見れば、それとわかるような仕掛けも幾つかある(例:明け方に鳥が三回鳴く)ように感じたが、自分にはその辺はあまり分からなかった。


あと、スコセッシ監督はあくまで「原作小説」に惚れ込んで「カトリックの信者仲間」向けにこれを作ったのであって、「日本」に惚れ込んだのではない、という認識も重要だと思う。(これは非難ではない)

日本人役者の演技はみなさん素晴らしく、特にイッセー尾形が完全にワールドクラスな役者な感じだった。浅野忠信、窪塚洋介なども全く違和感なく活躍していた。どうやって演出したのかな、と思っていたが、日本語の記事を読むと本当にスコセッシが直接演出をやってたようで、すごいなと思う。


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