2016年9月9日金曜日

Baseball 第3章 シティオールスター戦  -熱血コーチとの練習-


サマーリーグも終わって、親としての少年野球サポートも一段落かと思っていたら、前に入っていたドジャースのコーチ Hugh 氏から一通のEメールが届いた。


Looks like your american baseball career might not be over yet - XXX has been invited to participate in the All-Star game this fall.

ありがたいことに、長男が秋のオールスター戦のメンバーに監督推薦で選ばれたようだ。これはもちろん本人の成果だろう。同時に、日本の少年野球の基礎トレーニングの高さを示すものだと思う。日本で1年間しっかり稽古をつけてもらっていたので、こちらでは技術で苦労することはなかった。

8月頭から一ヶ月後の本番(トーナメントで他の地域と戦う)に向けて週に二回の練習をしていくそうだ。このチームの指揮は今までとはまた別のコーチがとる。

練習が始まると、推薦されている子供達だけあって、皆、そこそこしっかりしている。メンバーは直前にあった希望者のサマーリーグとだいぶ重複していた。(細かく言うと、希望者リーグは参加費徴収、オールスターは参加費無し。こういう差異は経済格差の大きいこの国では意外に重要なポイント)

コーチの方も、オールスターに相応しく?アメリカにしては割と「厳しめ」の二人だ。ノックをしながら子供に大きな声で何事か叫んで(悲しいかな、具体的にリスニングキャッチできず・・)いる。隣に座って一緒に練習を見ていたアメリカ人ママが「そんなに大声出さなくてもいいのにね〜」なんて言っているが、僕からすると、これで日本の普通のコーチと同じかやや優しいくらいの印象だ。「日本じゃ、これくらいは普通ですよ」とはお伝えしておいた。

しかし、8月の練習には問題が…。


コーチの中でも一番真面目なリックコーチ、お世話になりました


子供の練習参加者が少ないのだ。12人ちょっとが選ばれているのだが、毎回5名くらいしか来ていない。皆、旅行に行ったりしているのだろう。コーチ陣はずっと(まあ、夏だし仕方ないか、という感じで)スルーしていたが、試合が近づいてきたある日の夜、コーチ(チャック・ノリスとドゥンガを足して二で割ったような迫力の方)から全家庭へ長文のEメールが。文面から怒りが伝わって来る。

要約すると「お前ら、地域を代表して出るというのに、この体たらくはなんだ!言い訳は聞きたくない。今週の練習には絶対来い!来れない場合は理由を俺にメールすること」という、ただまあ、僕に言わせるとこのコーチも毎回来ていたわけではないのだが。

すると、分かりやすく翌日から子供達の練習への出席率は倍増。アメリカ人、こういうところはシンプルだ。

この一連の展開、コツコツと出席している日本人としては「なんだかな〜」と思わないでもないが、「外国人は途中はスローでも締め切り直前の爆発力がすごい」と、居酒屋話で聞くような話を実際に見た気がしないでもない。


そしていよいよ、オールスター戦がやってくる。(多分、次回)

コーチからのメールに焦って?多数練習に駆けつけたお父さん軍団


追記:少年野球関連で「長文」のEメールを受け取るのはすごく珍しいことなのでインパクトがあった。コーチからのメールにはなぜ自分がこう訴えるかの論理展開がちゃんとあった。

追記2:こんな流れからも、「時間通りに動く」&「気分に左右されずしっかりコツコツ取り組む」という日本人なら比較的普通のこと、が世界の中でみると大きなアドバンテージなんだなぁ、と思う。

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