9月頭から新年度となり、子供の通う小学校も新学期のスタートを切った。自分も「意識の高い」主夫として育児を積極的に担うべく…というわけでもないのだが、学校のPTA活動に顔を出していくことにしたいと思っている。手始めにステアリングコミッティというPTAの幹部会合に参加(傍聴)してみることにした。
連絡Eメールには、17時30分から学校の図書館で行う、とある。日本人のおっさんらしく、きっちり17時30分に行ったところ、机のセッティングはされており、入り口に軽食用のピザがドーンと置いてあるが、人が4人くらいしかいない。"また、ゆるゆるのアメリカ時間か…”と思ったが、Agendaシートを見ると、17時30分から17時45分はアイスブレイキングと自己紹介となっていた。35分くらいにリュックを背負った校長先生を筆頭に、親たちも集まり出した。どうやら、日本人は自分だけ、英語がかなり不自由なのは自分だけ、男性は3名だけ、あとは皆女性、という超アウェイの会議のようだ。
とてもインターナショナルな学校。ある意味、ダイバーシティの極致。 |
最初は自己紹介タイムで、僕は完全に傍聴のつもりだったのに、自己紹介はさせられる羽目になった。こういう時(不意打ち的な時&周囲が純ネイティブばかり)には特に英語がうまく出てこないのは本当に情けない。
さて、意外にも?きっかり45分から議題に沿って議事が始まった。最初は意外に「シャンシャン総会」的に進んでいたのだが、途中「朝、学校への遅刻が多い」「遅刻した生徒をもっと厳しく扱うべきでは?」というような話題になった途端に、発言者が相次ぎ一気に炎上状態に。我が家もアメリカに来てから「ルーズな時間感覚」には色々思うところがあるのだが、アメリカ人の中でもいろんな意見があるようだ。文化的多様性の幅の広さは日本の比ではないだろうから、まとめる校長も大変だろう。
しかし、これまた残念なことに、僕のリスニング力の限界で発言の個々の内容があまり理解できない。ここの学校の個別事情が分からないことや、アメリカの教育界の独自用語が飛び交っていることもあるが、それにしても理解度が低い。実は直近のTOEFLリスニングセクションでは望外に良い点を取ったのだけど、それであってもこの程度の理解力、というのが純ジャパおじさん英語力の厳しい現実だ。とはいえ、必死で聞いていると、皆、意見は言っているが、割と場の論点を気にせず自分の言いたいことを言っている感じはする。
別の日の催しの風景 |
遅刻問題で20分以上炎上して、最後は校長が「いや、予期せぬ(Unexpected)トピックではあったし、完璧な解決策はないけれども…学校としてもこの問題を考えます」的にこの話題を締めた。
ちなみに、この校長先生は僕と同年輩くらいで校長としては若そうだ。そして、Ph.Dをお持ちだ。高学歴者の多い文教地区なので、公立学校の校長でも博士号を持っていないとまとめていけないのかもしれない。この校長からのレターの英文は妙に格調高すぎで解読に苦労する。そのことなのかはわからないものの、隣に座っていたお母さんが会議中に挙手して「学校からくる手紙の言葉が難しすぎる、まるで警察からの手紙かと思う。子供に読んで聞かせるのに相応しくない。言葉の問題には気を配って欲しい」と熱弁を奮っていたが、このお母さんの話す英語は全く流暢だった。その横で僕は「あぁ、、自分のリスニング力もスピーキン力もまだまだだな・・・」と思い発言できることも無く無言で座り続けた。そんなステアリングコミッティの初回だった。
その後、さらにPTA活動に踏み込んでいるのでまたここに書くとおもいます。
追記1:小学校の教育の現場に修士号以上の人が普通にいる。以前、日本は全体として「低学歴」な国ではないか?という記事を読んだことがあるが、確かにそうかもなぁと思うことがこちら来て時々ある。
追記2:後日、学校の職員が「このステアリングコミッティに出る(傍聴)することが、学校を理解する上でとても有効だ」と話していたが、これは実際にそうだと思った。先生も親もキーパーソンが勢ぞろいで分かる。ただし普通の親の出席率はそれほど高くない。
追記3:少し真面目な話「純アメリカの会議がどう進行され、ファシリテーションされるか」というあたりはかなり真剣に観察して記録しているが、その辺はまた機会があれば。
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