僕は純国産受験英語人材なものだから、「活きた英語」というものをこれまで知らなかった。このため、少年野球の現場でどんな言葉が飛び交うのか興味があった。耳にしたものを少しまとめてみると以下のような感じだ。
1:褒める系
こちらは親もコーチもとにかく褒める。特に低学年はEnjoy!ベースボールが基本精神だ。褒め言葉の表現のバラエティは豊富だ。
"Nice Job!"、"Good job!"、"Excellent job!"あたりは想定の範囲内だったけど、どう見ても当たる見込みの感じられない打者の大振りに"Beautiful Swing!"ときたのには正直言ってズッコけたと同時に、「これが真のポジティブシンキングか…」と目をひらかれた気すらした。あとは失敗した時には、"Nice try!"という声がけを多く聞く。これはいい言葉だ。
野球で定番の「ナイスキャッチ!」はおそらく和製英語なのであまり出てこない。これは"Nice hand!" " Good hand!"と言っている気がする。次に、日本語でいうところの「肩がいいね」は、"He has a good arm!"となる。ボールを肩で投げるか、腕で投げるか、野球観の違いが言葉にも出ているのかもしれない。それから、試合で打者がボール球を見極めた時によく言う「ナイスセン!」(注:ナイス選球眼)は"Good eye!"だった。
あとはスラングとして海外ドラマでよく使われていたので事前に知っていた"Attaboy!"も普通に使われている。
2:注意喚起系
また改めて書くと思うけれど、こちらの子供の集中力はとても低い。低学年だと試合守備中に草むしりしているのが普通。したがって、ベンチから飛ぶ声は「集中しろ!」的なものが多い。ここでよく聞く英語は"Focus!"と"Pay attention!"だ。本当にこれをよく聞く。外野でボケーっとしてる子に、"You've gotta pay attention! Daniel!"などと叫ぶ。"'ve gotta"はなかなか日本では使えない、覚えられない日常語だがこれで覚えた。 他には、"Be ready, Mike!(用意しろ)" "Heads up!(顔上げろ!)” などこの種の掛け声が多い。日本で少年野球を見てた時は「おい、ライト。もう二歩だけ右」くらいの細かい指示だったのだが、それ以前の状態。
3:その他
「前出て取れ!」=Come and get it!
「その調子だ!」=Just like that!
「とってステップして投げろ」=Step and throw!
「野郎どもベンチに入れ!」=On the bench, buddy!・・・この地域?年代のせいかわかないが、現場では呼びかける言葉はBuddy!が圧倒的に多い。
この野球の現場は、ビジネス・学術系の英語とは少し違う「肌感覚に密着した英語」を勉強する良い機会になる。色々表現を収集したい。
ちなみに、親御さんでも子供でも、エキサイトするとスペイン語でまくし立てる人も居る。興奮した子供のチームメイトがスペイン語で僕に熱弁をふるってきたのだけれど、さすがにわからなかった。
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