2016年4月9日土曜日

はじめに-2- 立場



今回、僕が本業を休職をして妻の仕事であるこちらについてきた件については、自分の中では割と自然な選択だったのだけど、自分の年齢やら諸々の事を考えると世間的には「普通なことでは無い」と言われるし、それはその通りだと思う。「羨ましい・・・」「素晴らしい決断だ」「女性活躍推進の星」「気楽といえば気楽よね」「お前の仕事上の立場(責任)を考えろ」等々色々な感想をもらった。

近所の公園。アメフト・野球・バスケは想定内だったけど、女子サッカー、女子ソフトボールが盛んだなという印象。こんな国相手に善戦する日本女子は偉い。

一つ言えるのは、こういう立場を具体的にめざして計画して生きてきたわけでは無いけれど結果こうなった、ということだ。人事コンサルタントとしては、クランボルツ博士のキャリアに関する議論は正しい気がする。

今回の件について、ある方が「それは巡りあわせなんだ」と言ってくださって、それは何か腑に落ちた。確かに、家族や仕事など何かの状況が少しでも違えば、こういう選択は成り立たなかった。勝手に気負い過ぎてもいけないけれど、こういう巡りあわせがあったのだからそれを良い方向に活かすことが今後の僕のテーマになるのだろう。


駅で演奏するアーチスト。多分許可制です。


それからもう一つ、自分がいわゆる主夫なのか?ということについて少し整理しておきたい。これはとても微妙なところだ。確かにこちらに来て、食事を中心とした家事関係をかなり引き受けている。ただし、日本で働いていたときからそれらの事は普通にやっていたため、立場がガラっと変わった、という感覚はない。家事だけでなく自分の仕事に関係することでこちらで取り組む予定もある。加えて、「期間限定」「会社休職中」なので、自分を「主夫」としてアピールするのは正直、はばかられるところだ。結局、なんとも微妙な立場だというほかない。

とはいえ、こういう収入の無い立場になってみて初めて感じる「今の自己アイデンティティをどう置くべきか」という事についての色々な気づきはある。「専業主婦」「駐妻」(あまり適切な単語でなければごめんなさい)という立場のこともなんとなく身をもって感じている。ただ、このあたりのアイデンティティ問題はまだ語るには早すぎる。とにかく、ここでの自分は一風変わった立場の滞在であることだけは確かで、(繰り返しになるが)それをそれとして活かすしかない。

なお、平日の昼間にスーパーで買い物していても、小学校に出入りしていても、特に不審がられず何も事情などの質問を受けない。そのあたりは「さすがアメリカ」、と良い意味で思う。

さて、前置きとしての「自分語り」は今回までの2回としたい。今後のエントリでは、こちらの大学の話、料理と食材の話、子供の学校教育と課外活動(少年野球チームなど)、英語力の問題、映画やジョギングの話などを僕なりの視点で書いていく予定です。

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